論文の閲覧が出来るサイトまとめ
2022年7月8日
論文の閲覧が出来るサイトまとめ
インターネットサイトによって、より簡単にスピーディに論文をみることができるようになりました。
◎論文とは
論文とは、学問の研究成果などのあるテーマについて論理的な手法で書き記した文章のことを指します。
よく耳にすることがある小論文や卒業論文なども論文の一種です。
それらはあるテーマについて論述する論文の一つの形式とされています。
特定の研究成果についての記述は学術論文と呼ばれ学会や学術雑誌、また文科系と理科系によって用語に差異があるものの、
主に理科系の場合以下のような区別が一般的とされています。
学術論文では、ジャーナル、レター、レビューと表現され、さらに焦点を絞った場合にはジャーナルのみを指すこともあります。
この他にもジャーナルの分類として様々な形式を採用している学術雑誌があります。
・Jounal : 表的な形式。査読を経て学術雑誌に掲載される。学術雑誌(英: academic journal)に掲載される論文という意味である。
・Letter : 比較的短い形式の論文。一般に査読を経て学術雑誌に掲載される。速報性が問われる。
・Review : ある分野の研究結果をまとめた形式の論文。
・Proceedings paper : 学術会議・学術大会(英: academic conference)で発表される論文で査読のないプロシーディングは業績に含まれないか、かなり低く評価される。
※学術雑誌とは、研究者の執筆した論文を掲載する雑誌のことで、学術誌、学術ジャーナルともよばれます。学術分野にごとに多くの
雑誌が発行されていますが、読者はそれぞれの分野の専門家が中心となるため、一般書店に置かれることはあまりありません。
◎論文の重要性
研究をするには、論文を読むことは最も重要とされています。
自身の研究分野に関する多くの論文を読むことで、知識を広げたり他の研究者の考え方を学ぶことが新たな研究を行う上で必要不可欠です。
より良い研究を行うためにまず、問いをつくることがあげられます。
先行研究の論文を読むことで過去の文献や現状、問題の解決について知ることができます。
それらに対し、自分の考えをあてはめて問いをつくりだすことができます。
またそれらの問いに対しての答えも論文から見つけることができます。
さまざまな研究の結果を証拠として利用することで、自身の仮説の立証となるからです。
このように、良質な論文を多く読んでおくことは研究に大きな役割を果たします。
少し前までは、論文を読むのに図書館にいき、探し、メモをとるという方法でしたが、近年ではインターネットによる検索が主流となっています。
お金をかけることなく、スピーディに論文を入手するには非常に有効なツールとなっています。
論文をみれるサイトを紹介します。参考にしてみてください。
◎論文をみれるサイトまとめ
♦CiNii(サイニー)
https://ci.nii.ac.jp
国立情報学研究所が運営する日本の論文を検索するための論文データベースです。日本語の論文や大学図書館の本、雑誌、博士論文の
情報を検索することができます。論文に含まれるキーワードや著者名等で検索すると、該当する論文がどこに所蔵されているか、が
表示されます。オープンアクセスの論文はCiNiiから直接読むことができます。
論文のタイトルや著者名だけでなく、CiNiiに掲載されている本文に単語が含まれている場合でもヒットするという特徴があります。
各種文献に加えて研究データやプロジェクトを検索できる「CiNii Research」、大学図書館の総合目録データベース「CiNii Books」、
博士論文データベース「CiNii Dissertations」の3つからなっています。検索対象を各種文献から研究データやプロジェクトまで
広げ、それらを紐付けて検索できる「CiNii Research」が、2021年4月1日に本公開され、2022年4月18日には、CiNii Articlesが
CiNii Researchに統合されました。
♦J-STAGE
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/-char/ja
J-STAGEは「科学技術情報発信・流通総合システム」で、国立研究開発法人科学技術振興機構 (JST) が運営する
電子ジャーナルプラットフォームです。日本国内で発行された3,000誌以上の幅広い分野の刊行物が公開されています。トップページの
検索窓を使ってそのままフリーワード検索ができ、絞り込みやすいという特徴があります。
J-STAGEはオープンアクセスとなっていて、ここで公開されている記事のほとんどが9無料で閲覧することができるようになっています。
♦Google Scholar(グーグルスカラー)
https://scholar.google.co.jp/
Google scholarは、ウェブ検索サイトのGoogleの提供する検索サービスの一つです。無料で利用できる反面、
個人のサイトや査読を通過していない文献もヒットするため、文献の信頼性という部分で注意が必要です。主に学術用途での検索を
対象としており、論文だけでなく、学術誌、出版物の全文やメタデータにアクセスすることができます。
2014年5月時点、約1.6億の文章が含まれると推定されています。分野や言語を問わず、論文を幅広く検索することができるサービスと
なっています。Google検索と同様に、検索窓に著者名やキーワードを入力することで、それに関連した論文が表示されるので誰でも
簡単に利用することができます。
♦IRDB(学術機関リポジトリ)
https://irdb.nii.ac.jp
国立情報学研究所が推進する論文データベースです。大学とその構成員が創造したデジタル資料の管理や発信を行うために、大学が
そのコミュニティの構成員に提供する一連のサービスとなっています。検索ページが見やすいので自分の読みたい内容が探しやすい
特徴があります。東京大学であれば「東京大学学術機関リポジトリ」、早稲田大学であれば「早稲田リポジトリ」などのように、
各大学毎に、大学やその構成員が作成した資料や論文を管理して公開しています。
♦PLOS
https://www.plos.org/
ノーベル生理学・医学賞受賞者のHarold Varmus氏が中心となって立ち上げた論文検索サイトです。論文をpdfファイルとして
ダウンロードできるという特徴があります。生物学や医学分野の論文が多く掲載されていて、病気に関する最新の情報も得ることが
できます。
まとめ
論文をみれるサイトを紹介しました。オープンアクセスにより無料でみれるものもあれば、有料のものもあります。学生向けのサイトや
日本の論文に特化したものなど、さまざまなタイプがある中で必要な情報を得られるサイトを把握しておくといいかもしれません。