最先端技術の進歩により、現代医学は急速に発展を遂げています。医学は基礎医学と臨床医学に分けられます。
基礎医学は、人体の構造や機能について研究するもので、解剖学、病理学、微生物学、薬理学、衛生学に分類されます。

基礎医学と臨床医学はどちらも医学にとって重要ですが、基礎医学あっての臨床医学ですから、基礎医学は医学の根幹をなすものと言えるでしょう。
基礎医学の中でも、特に重要なのは病理と解剖です。
病理とは病気の原因を解明するもので、細胞診断、生体組織診断、術中病理診断、手術標本病理診断、病理解剖などさまざまな分野があります。

また、現代医学において、解剖は病理解剖、司法解剖、行政解剖の3つに分かれます。
この中で、特に病理解剖は医学の進歩に欠かせないものです。
現代の解剖はひと昔前までの解剖とは違い、分子生命科学の進歩によって、最先端の機器を駆使して高度な解析を行っています。

歴史的に見ても、解剖は医学の進歩に大いに貢献しています。
古代エジプトでは、約5500年前から解剖が行われていたという記録があり、日本でも日本書紀に解剖についての記述が見られます。
ちなみに、現代のような解剖学は、西洋において西暦1500年代に始まったものです。

日本で本格的に解剖学が研究されるようになったのは、明治になってからなので、西洋に遅れを取りましたが、現在では肩を並べるほどの進歩を遂げています。
このように、現代医学において基礎医学の分野は非常に重要です。

したがって、その分野ごとの専門書も多く、古書店では高値で取引されています。
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